「考え方」は、今日から少しずつ変えられる
「職場の人間関係に疲れてしまった」
「相手の言葉がずっと頭から離れない」
「気を遣いすぎて、仕事に行くのがしんどい」
介護の仕事は、人と関わることが中心です。
利用者さんやご家族だけでなく、同僚、上司、他職種など、さまざまな人と関わるからこそ、人間関係で悩むことも少なくありません。
以前ご紹介した5冊には、人間関係を少し楽にするヒントがたくさん詰まっていました。
しかし、「本を読む時間がない」「まずは何か一つ試してみたい」という方もいるでしょう。
そこで今回は、心理学やコミュニケーションの考え方をもとに、自分のの心を守るため、今日からすぐに実践できる方法をご紹介します。
① その場から少し離れる
人間関係で嫌なことがあったとき、すぐに解決しようとしなくても大丈夫です。
相手から強い言葉をかけられたり、嫌な態度を取られたりすると、感情が大きく動きます。
そんなときに無理に話し合おうとすると、さらに言い合いになったり、後から「言わなければよかった」と後悔したりすることもあります。
まずは、その場から少し離れて、気持ちを落ち着ける時間を作ることも大切です。
仕事中なら、
- トイレに行く
- 水分を取る
- 深呼吸する
- 別の仕事に取り組む
- 少し時間を置いてから話す
など、自分に合った方法で距離を取ってみましょう。
「逃げている」と考える必要はありません。
感情が高ぶっているときに距離を取ることは、自分を守るための対処法です。
② 相手の言葉をすべて真に受けない
人間関係に疲れやすい人ほど、相手の言葉を真剣に受け止めすぎてしまうことがあります。
「あなたは仕事が遅い」
「そんなこともできないの?」
「もっとちゃんとして」
そんな言葉を言われると、
「自分は仕事ができないのかな」
「自分が悪かったのかな」
と、自分を責めてしまうこともあります。
でも、相手が言ったこと=すべて事実、ではありません。
相手の機嫌が悪かったのかもしれません。
相手自身が余裕をなくしていたのかもしれません。
あるいは、相手の価値観から出た言葉なのかもしれません。
もちろん、自分に改善できる部分があれば振り返ることも大切です。
ただし、必要以上に自分を責める必要はありません。
「これは相手の意見で、事実ではない」と、一歩引いて受け止めるだけでも、心への負担は少し変わります。
③ 自分の気持ちを書き出す
人間関係で嫌なことがあると、頭の中で何度も考えてしまうことがあります。
「どうしてあんなことを言われたんだろう」
「私の何が悪かったんだろう」
「明日もまた何か言われるかもしれない」
考えれば考えるほど、気持ちが整理できなくなることもあります。
そんなときは、紙やスマートフォンに自分の気持ちを書き出してみましょう。
例えば、
「今日、○○と言われて悲しかった」
「自分では頑張っているのに否定されたように感じた」
「本当はこう言いたかった」
「明日は必要以上に気にしないようにしたい」
など、きれいにまとめる必要はありません。
まずは自分の気持ちを言葉にしてみること。
頭の中だけで考えていることを外に出すことで、自分が何に傷ついているのか、何を求めているのかに気づきやすくなります。
④ 信頼できる人に話す
人間関係の悩みを一人で抱え込まないことも大切です。
信頼できる同僚や友人、家族などに話してみましょう。
「今日、こんなことがあってね」
と話すだけでも構いません。
必ずしも解決策をもらう必要はありません。
誰かに話すことで、
「自分だけが悪いわけではなかったのかもしれない」
「そんなに気にしなくてもいいのかもしれない」
と、少し違った視点から出来事を見ることができる場合があります。
ただし、相談する相手は選びましょう。
話した内容が広まってしまうと、さらに人間関係のストレスが増えてしまう可能性があります。
安心して話せる人を一人でも見つけておくことは、自分の心を守るうえで大きな支えになります。
⑤ 「変えられること」と「変えられないこと」を分ける
人間関係で疲れてしまう大きな理由の一つに、自分では変えられないことまで変えようとしてしまうことがあります。
例えば、
- 相手の性格
- 相手の価値観
- 相手の機嫌
- 相手がどう考えるか
- 相手が自分をどう評価するか
これらは、自分の努力だけでは変えられません。
一方で、
- 自分がどう対応するか
- どのくらい距離を取るか
- 必要なことだけ話す
- 誰に相談するか
- 自分の気持ちをどう整理するか
こうしたことは、自分で選択できます。
人間関係に悩んだときは、
「これは私が変えられること?」
と考えてみましょう。
変えられないことを何とかしようとするより、自分ができることに目を向けるほうが、気持ちが楽になることがあります。
人間関係に疲れたときは「頑張りすぎない」
人間関係の悩みがあると、
「自分がもっと気を遣えばいい」
「自分が我慢すればいい」
「うまくやらなければいけない」
と考えてしまうことがあります。
もちろん、相手を思いやることは大切です。
でも、自分ばかりが我慢し続ける必要はありません。
人間関係は、自分一人の努力だけでは成り立たないからです。
まずは少し距離を取る。
相手の言葉をすべて自分の責任にしない。
気持ちを書き出す。
信頼できる人に相談する。
そして、変えられることと変えられないことを分けて考える。
こうした小さな対処を積み重ねることで、自分の心を守りながら人間関係と向き合いやすくなります。
それでもつらいときは、一人で抱え込まない
もし職場での人間関係によって、眠れない、食欲がない、仕事に行くことが強い苦痛になっているなど、生活に大きな影響が出ている場合は、無理に我慢し続けないことが大切です。
上司や職場の相談窓口、産業医など、利用できる相談先があれば活用しましょう。
職場での状況によっては、第三者に相談することも選択肢になります。
「仕事だから仕方ない」と、自分の心の限界まで我慢する必要はありません。
介護の仕事を長く続けるためにも、利用者さんを大切にするのと同じように、自分自身の心も大切にしていきましょう。
まとめ
人間関係に疲れたときにできることは、次の5つです。
- その場から少し離れる
- 相手の言葉をすべて真に受けない
- 自分の気持ちを書き出す
- 信頼できる人に話す
- 「変えられること」と「変えられないこと」を分ける
人間関係をすぐに変えることはできなくても、自分の心を守る方法は選ぶことができます。
今日ご紹介した5つの方法は、どれも特別な準備は必要ありません。
まずは、「これならできそう」と思うものを一つだけ試してみてください。
毎日の小さな積み重ねが、人間関係との付き合い方を少しずつ変えてくれるはずです。
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