認知症だと思ったら違った?認知症と間違いやすい病気5選

認知症

はじめに

「最近、物忘れが増えた…」
「急に元気がなくなった」
「認知症が始まったのかもしれない…」

このような変化を見ると、「認知症では?」と心配になる方は少なくありません。

しかし、認知症によく似た症状が現れる病気の中には、早期に治療すれば改善が期待できるものもあります。

今回は、介護現場でも知っておきたい「認知症と間違いやすい病気」を紹介します。


認知症と間違いやすい理由

認知症では、

  • 物忘れ
  • 判断力の低下
  • 集中力の低下
  • 会話が少なくなる
  • 意欲がなくなる

などの症状がみられます。

これらは認知症だけではなく、さまざまな病気でも起こるため、自己判断は禁物です。


老年期うつ(高齢者のうつ病)

高齢者のうつ病では、

  • 元気がない
  • 会話が減る
  • 趣味を楽しめない
  • 何もしたくない
  • 「何も覚えられない」と本人が強く訴える

といった症状が現れます。

認知症との大きな違いは、本人が物忘れを気にしていることが多い点です。

うつ病は適切な治療によって改善する可能性があります。


貧血

貧血になると、脳へ十分な酸素が届きにくくなり、

  • 集中力の低下
  • 疲れやすい
  • ボーッとする
  • 物忘れが増えたように見える

ことがあります。

特に高齢者では食事量の低下や栄養不足が原因になることもあります。

血液検査で原因が分かる場合もあるため、気になる症状があれば受診が大切です。


脳梗塞

脳梗塞は突然発症することが多く、

  • 急に物忘れが増えた
  • 話し方がおかしい
  • 性格が変わった
  • 判断力が低下した

など、認知症のように見えることがあります。

特に小さな脳梗塞を繰り返すと、徐々に認知機能が低下する「血管性認知症」につながることもあります。

急な変化がみられた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。


甲状腺機能異常

甲状腺ホルモンは、体の代謝や脳の働きに関わっています。

甲状腺機能に異常があると、

  • 物忘れが増える
  • ぼんやりする
  • 元気がない
  • 気分の落ち込み
  • 反応が鈍い

といった症状がみられ、認知症と間違えられることがあります。

特に甲状腺機能低下症では、意欲低下や集中力の低下が目立つことがあります。

一方で、甲状腺機能亢進症では、落ち着きのなさやイライラ、不眠などが出ることもあります。

血液検査で確認できるため、気になる症状が続く場合は医療機関で相談しましょう。


薬の作用

高齢の方は複数の薬を服用していることが多く、薬の影響で

  • 強い眠気
  • ぼんやりする
  • 注意力の低下
  • ふらつき
  • 物忘れ

が起こることがあります。

新しい薬を飲み始めた後に症状が出た場合は、自己判断で中止せず、医師や薬剤師へ相談しましょう。


介護職が気を付けたいポイント

介護現場では、「認知症だから仕方ない」と決めつけないことが大切です。

次のような変化があれば、職員同士で情報共有し、必要に応じて看護師や医師へ相談しましょう。

  • 急に症状が現れた
  • 数日で急激に悪化した
  • 発熱や体調不良がある
  • 食事や水分が十分に摂れていない
  • 新しい薬を飲み始めた

小さな変化に気付くことが、利用者さんの健康を守る第一歩になります。


まとめ

認知症に似た症状があっても、原因は認知症だけとは限りません。

  • 老年期うつ
  • 貧血
  • 脳梗塞
  • 甲状腺機能異常
  • 薬の副作用

このほかにも高齢の方は環境や体調の変化により、認知症に似た症状が現れることがあります。

適切な治療や対応によって改善する場合があるため、気になる症状があるときは医療機関へ相談をしてください。

日々利用者さんと接するからこそ、「いつもと違う」に気付ける存在です。

認知症と決めつけず、変化の背景を考える視点を持つことが、より良いケアにつながります。


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