「仕事中、すぐに疲れてしまう」
「勤務が終わるころにはもうクタクタ」
「休日はやりたいことがあるのに、寝て過ごしてしまう」
介護の仕事をしていると、こんなことはありませんか?
介護職は、利用者さんの移乗や歩行介助、入浴介助など、体を使う場面がたくさんあります。
そのため、
「仕事で毎日動いているから、運動は十分」
と思うかもしれません。
でも、仕事中に体を使っていることと、体力を維持・向上させるための運動は、少し違います。
さらに、介護職は身体的な負担だけでなく、利用者さんやご家族との関わり、職場の人間関係など、精神的にもエネルギーを使う仕事です。
「仕事だけで一日が終わってしまう」と感じる人も少なくないでしょう。
今回は、そんな介護職のみなさんに向けて、毎日の仕事を続けながら体力を維持・向上させるために意識したいことをまとめました。
介護職は「動いている=体力がある」ではない
介護の仕事では、立ったり歩いたり、利用者さんを支えたりと、日中かなり体を動かします。
しかし、忙しい勤務の中では、
- 同じ姿勢が続く
- 中腰になることが多い
- 急いで移動する
- 重いものを持つ
- 休憩が十分に取れない
といったこともあります。
こうした動作は体への負担になりますが、必ずしも「体力をバランスよく鍛える運動」になっているとは限りません。
また、仕事で疲れ切ってしまえば、帰宅後や休日に体を動かす機会も減ってしまいます。
だからこそ介護職は、仕事以外でも無理なく体を整えることが大切です。
①まずは「とにかく睡眠」
体力をつけたいと思うと、「筋トレをしよう」「ウォーキングをしよう」と考えがちです。
でも、まず見直したいのが睡眠です。
介護職は早番・遅番・夜勤など、勤務時間が不規則になることもあります。
そんな中で睡眠時間が不足すると、疲労が蓄積しやすくなります。
まずは、
「運動を増やす前に、ちゃんと休めているか?」
を確認してみましょう。
休日に寝だめするだけではなく、できる範囲で普段から睡眠時間を確保することが大切です。
②タンパク質を意識して摂る
体力づくりでは、運動だけでなく食事も重要です。
特に筋肉を維持するためには、タンパク質を含む食品を意識して摂りたいところ。
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など、身近な食品から摂ることができます。
「朝はコーヒーだけ」
「昼はおにぎりだけ」
という日が多い人は、卵やヨーグルト、牛乳、豆腐などを一品加えるところから始めてもよいでしょう。
サルコペニアは介護職にも関係する
「サルコペニア」という言葉を聞いたことがありますか?
サルコペニアは、加齢などに伴って筋肉量や筋力、身体機能が低下する状態です。
高齢者の問題として取り上げられることが多いですが、筋肉は若い頃から少しずつ変化していきます。
介護職自身の体を守り、長く仕事を続けていくためにも、筋肉を維持することは大切です。
サルコペニアとタンパク質については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
▶ サルコペニアは高齢者だけの問題じゃない!?みんなが知っておきたいタンパク質の話
「最近、筋力が落ちてきた気がする」という方は、ぜひこちらも読んでみてください。
③運動は「少しずつ」でOK
「体力をつけるなら、毎日30分走らなければ」
そんなふうに考える必要はありません。
介護職は仕事そのものが大変です。
勤務後に疲れ切っているのに、さらに頑張って運動するのは、なかなか続きません。
まずは、
- 10分程度のウォーキング
- ラジオ体操
- 軽いスクワット
- かかとの上げ下げ
- その場で足踏み
- ストレッチ
などから始めてみましょう。
「少しでも体を動かしたらOK」
くらいの気持ちで十分です。
④仕事以外でも「こまめに動く」
運動する時間を確保するのが難しい人は、日常生活の中で活動量を増やしてみましょう。
例えば、
- 近所なら歩いて買い物に行く
- エレベーターではなく階段を使う
- テレビを見ながらストレッチする
- 朝に少し散歩する
- 座りっぱなしの時間を減らす
など。
「運動」という特別な時間をつくらなくても、毎日の小さな活動を積み重ねることができます。
⑤下半身を意識する
介護職にとって、歩く・立つ・しゃがむといった動作は仕事の基本です。
だからこそ、下半身の筋力を維持することは、仕事を続けるうえでも大切です。
例えば、
・椅子から立ち上がる動作をゆっくり行う
・歯磨きをしながら、かかとの上げ下げをする
・テレビを見ながら軽く足踏みする
など、生活の中に取り入れてみましょう。
ただし、痛みがある場合は無理をせず、必要に応じて医療機関などに相談してください。
⑥水分を忘れない
忙しい勤務中は、水分を摂ることを後回しにしてしまうことがあります。
「気づいたら午前中、一度も水分を摂っていなかった」
ということはありませんか?
特に入浴介助など、暑い環境で働く場合は注意が必要です。
水分は一度に大量に摂るのではなく、こまめに摂る習慣をつけましょう。
⑦疲れている日は、無理に運動しない
体力をつけたいからといって、毎日頑張る必要はありません。
夜勤明けや忙しい勤務の後など、疲労が強いときには休むことも大切です。
休むことも体力づくりの一部。
「今日は疲れているから休もう」と判断できることも、自分の体を守るためには必要です。
⑧朝の光を浴びる
生活リズムを整えるために、朝起きたらカーテンを開けて光を浴びることも意識してみましょう。
可能であれば、少し外を歩くのもおすすめです。
ただし、夜勤など勤務時間が不規則な場合は、無理に「朝型」に合わせる必要はありません。
自分の勤務形態に合わせて、できる範囲で睡眠と生活リズムを整えることを意識しましょう。
⑨「休日を寝て終わらせない」ために
休日になると、
「何もしたくない」
「一日中寝ていたい」
ということもあるでしょう。
そんなときに、
「せっかくの休日なのに何もできなかった」
と自分を責める必要はありません。
まずは体を休めることも必要です。
そのうえで、
「休日に一つだけやりたいことをする」
という目標を決めてみるのもいいかもしれません。
近所を散歩する。
カフェに行く。
好きな本を読む。
「体力がついたらやりたいこと」ではなく、今の体力でできる小さな楽しみを見つけてみましょう。
⑩「年齢のせい」と決めつけない
40代、50代になると、
「昔より疲れやすくなった」
と感じることがあります。
年齢による体の変化はありますが、すべてを「年齢のせい」と決めつける必要はありません。
特に、
- 十分寝ても疲れが取れない
- 急に疲れやすくなった
- 強いだるさが続いている
- 以前できていたことができなくなった
- 仕事や日常生活に支障が出ている
という場合は、体力低下だけではなく、何らかの病気などが隠れている可能性もあります。
気になる症状が続く場合は、無理をせず医療機関に相談しましょう。
まとめ|介護の仕事を長く続けるために、自分の体も大切に
介護職は、人の体を支える仕事です。
だからこそ、自分自身の体を大切にすることも、長く働くためには欠かせません。
体力づくりというと「運動」が注目されますが、
睡眠
タンパク質を含むバランスのよい食事
適度な運動
こまめに体を動かすこと
休養
これらを組み合わせることが大切です。
いきなり全部を始めなくても大丈夫。
まずは、
「今日は少し早く寝る」
「食事にタンパク質を一品足す」
「10分だけ歩く」
そんな小さなところから始めてみませんか?
介護の仕事を続けるためにも、休日にやりたいことを楽しむためにも。
これからも動ける体を、少しずつつくっていきましょう。


